海野税理士事務所では、副業や仕事以外のプライベートの活動を全面的に応援しています。子育てをはじめ、充実したプライベート、何かに取り組んでいる活き活きした人たちと一緒に仕事がしたいから。
弊所のチームセクレタリー藤井は、子どもだけでなく大人の心にも響く絵本を紹介する絵本専門士として活動中。そんな藤井が、経営者の皆さんの心に響く絵本をセレクトしてご紹介してみたいと思います。
経営とは、また仕事をするということは、きっと良いときばかりではありません。
飛躍的に急上昇することもあれば、下降することもきっとあるはずです。
少しでも気を抜けば、だめになってしまうかもしれない。
自分自身の力で生き抜かなければいけない。
厳しい生存競争の中で生き抜こうとするバッタの姿に、
経営者の皆さんこそ、毎日お仕事をがんばる皆さんだからこそ、きっと強く共感できる部分があるはずです。
何と言われようとも。どんなに不格好でも。
生き抜こうとあがくことは、なによりも生の輝きに満ちていることを、この絵本は教えてくれます。
あらすじ
小さな茂みの中に、バッタは隠れ住んでいました。
カエルやカマキリ、それにクモ。はたまたトカゲや鳥―。
たくさんのおそろしい天敵に囲まれ、命を落としていく仲間たちの姿を、
隠れた葉の裏からのぞきながら、苛酷な世界でバッタは生きていました。
一息もつけないような緊張感に満ちた日々の中で、
怯えながら生きる生活に嫌気がさしたバッタは、決意するのです。
襲いくる相手をバラバラにするほどに、強く強くとぶことを。
「負けない!」「飛び続けるんだ!」という勇気を、この絵本はきっと皆さんの胸にも灯してくれるはずです。
不格好でも、とびつづける! 自分の力で飛べる喜び
バッタは、力強く飛んだあと、どうなったのか。
実は、一度失速し、下へ下へと落ちていくのです。
しかし、そこからバッタは
はねをばたつかせて、ふらふらと飛び続けました。
「なんだい、あのみっともない とびかた!」
「まあ、おかしな とびかた!」
まわりに何と言われようとも、バッタは平気でした。
バッタは、自分の力で飛べることがうれしくてうれしくて、
自分のはねで、自分の行きたい方へ 飛んでいったのです。
経営の、何にも代えがたい魅力は、ここに通じるのではないでしょうか。
自分の人生(事業)は自分のもの。
責任も多くつきまとい、重圧は計り知れないでしょう。
けれども、自分の力を試し、自分の赴くままに舵をきって飛んでいくことができるのも、
また経営の醍醐味ともいえるはずです。
会社や誰かに雇われていたらチャレンジできないことも、
自分の選択によって事業の方向を定めていける。
それは、バッタが感じたように、本当に幸せで楽しいことなのでしょう。
私自身、結婚・出産を経て家庭にあわせて、自分のキャリアプランを調整せざるをえない道を歩んできました。
そのため、やりがいを感じられる仕事から遠ざかってしまったようで、その寄る辺なさに惑うことも多くありました。
それでも、いまこの事務所で新しいことにチャレンジしながら仕事をして、
絵本専門士という立場で活動の場を切り開いていける身になって、目の前が開けたような感覚を味わっています。
その新たに進みはじめたこの道筋は、フルタイムで仕事場と家の往復しかしていなかったころにはきっと出会えなかったものだと思います。
良いときも、また悪いときも。
どんなに不格好でも、うまくいかないときがあっても。
自分の力を信じて飛び続けていれば、
絵本のバッタのように、その先にきっと新たな仲間や機会に出会えるはずです。
絵本専門士 藤井遥
〝大人にも絵本を〟をモットーに、子どもから大人まで楽しめる絵本や、お出かけのヒントになる絵本施設やイベントの紹介などを行っています。2017年、絵本専門士の認定取得。絵本紹介サイト「にこっと絵本」にて、記事を執筆中。また、藤沢市片瀬山のコクリエ親子ラボでは、月に1度の絵本の会で講師を務めています。