トップ>ブログ

Blog

事務所ブログ『汗まみれ日記』

■印紙税のはなし その2 ~請負契約書と基本契約書~

2016.5.8

印紙税(加工6)

目次
その1 ~貼り忘れたら3倍のペナルティ~

その2 ~請負契約書と基本契約書~

鎌倉の海野裕貴税理士事務所よりスタッフの武藤です。

前回のブログから印紙税をテーマにしています。
私たちのような税理士事務所よりも
経営者や経理の実務をされている方々のほうが接する機会が多いかもしれません。

例えばお客様から「ソフトウエアの保守契約には
いくらの印紙をはればいいの?」とご相談いただき、
調べてみると、まあなんと奥深い!(今さらですが。。。)
ここで「そうそう」と相槌をうってくださった方は
一度は印紙税に頭を抱えたに違いありません!!
今回のブログでは実に悩ましい、請負契約書と基本契約書についてご紹介します。

■請負契約書と基本契約書
まず、印紙税法では課税の対象となる契約文書(=課税文書といいます)が
何号文書に該当するかを判定をし、印紙の金額をきめるのですが、
実務ではそんなに単純ではありませんよね。
契約によっては複数の課税文書に該当してしまうことが多々あります。

ソフトウエアの保守という仕事を請け負ったのですから、
請負契約書なので、第2号文書に分類されます。
じつはここでは終われません。
ソフトウエアの保守という取引を継続的に行う内容なので、
継続的な取引の基本契約書でもあり、第7号文書にも分類されます。

契約書が第2号文書に該当すれば、
文書に書かれた契約金額により印紙税の金額が決まってきます。
一番安くて印紙税は200円です。
契約書が第7号文書に該当すれば、
有無を言わさず印紙税は4,000円、納税金額が大きく違ってきます。

■ポイントは「契約金額」
文書の所属の判定をした結果、複数の文書に該当するとなった場合
印紙税法では具体的なルールを定めて最終的にどの文書に該当するか決められています。

第2号文書にも第7号文書にも該当する場合のポイントとなるのが「契約金額」が
書いてあるかどうかです。
ただその「契約金額」が難しい。

例えば、「ソフトウエアの保守契約は月額2万円」とあれば、
契約金額が記載されているように思いますがそうではありません。

契約金額とは「その契約した期間でいくらの金額か」が明確でなければなりませんので、
この記載の場合は第7号文書に該当し、印紙税は4,000円となります。

「ソフトウエアの保守契約は月額2万円で契約の日から1年間」と
契約の期間を記載することで、契約金額が合計24万円と明らかになり
第2号文書に該当することになります。
印紙税は記載金額が100万円以下なので200円ですみます。

ちょっとした記載の違いで税額が3,800円もかわってしまう。
調べてみると、印紙税は身近な割に奥深く難しい税金だなぁと痛感しますね。

目次
その1 ~貼り忘れたら3倍のペナルティ~

その2 ~請負契約書と基本契約書~

 

武藤さん(加工)

■ 印紙税のはなし その1 ~貼り忘れたら3倍のペナルティ~

2016.4.11

 

印紙税(加工6)

鎌倉の海野税理士事務所よりスタッフ武藤です。
たくさんある税金の中でも事業をしている方にとっては
印紙税はとても身近な、あるいは実は身近に感じていないといけない
税金の一つですよね。でもよくわからないという方、多いのではないでしょうか。
「税務調査が来る!印紙は貼ってある!?どうしたらいい??」
と慌てないためにも、印紙税について少し調べてみました。

■印紙の貼り忘れ、ペナルティは最大3倍!
税務調査をうけて、契約書、領収書など印紙を貼らなくてはならない文書に
もし税務調査で貼り忘れを指摘されたら
どのくらいのペナルティ(過怠税といいます)が課されるかご存知でしょうか?

過怠税のパターンは2つ。
パターン1:貼り忘れていたら、貼り忘れた金額の3倍。
パターン2:貼る金額が少なかったら、少なかった金額の3倍。
とにかく3倍です。

パターン1の場合、具体的に言うと、例えば売上金額が5,000万円の請負契約書には
2万円の印紙が必要です。
この契約書に印紙をはり忘れていたら、過怠税は2万円×3倍=6万円です。
過怠税は罰則金ですから、会社や個人の経費にはできません。
お気づきでしょうか。最初から印紙を貼っておけば、2万円は経費にできたのに
印紙を貼り忘れて、3倍の6万円を払うのに、その6万円は全く経費にはなりません。

じゃあ、もう少し身近な金額で・・・。
受取金額5万円の領収書に200円の印紙を貼り忘れていて
税務調査で貼り忘れを指摘されたら、200円×3倍=600円の過怠税かというと、
実はそうではありません。
過怠税の計算の結果が1,000円未満だったら、過怠税は1,000円となるんです。
過怠税は最低1,000円払わなくてはなりません。

印紙を貼っただけでホッとしてしまってはいけません。
「消印」をしていないことでも罰金が課せられます。
「消印」とは「印紙がもう使えないよ」という印をつけることです。
この消印がなくても、貼ってある印紙と同額の過怠税がかかります。

■間違えて貼っても大丈夫。返金してもらえます!
貼り忘れたら大変!と印紙を貼ったけど、「印紙を貼る必要がなかった・・・」
なんてこともありませんか?

印紙の金額を間違えて多く貼ってしまったり、
貼る必要がない文書に印紙を貼ってしまったり、契約書をつくって印紙を貼ったけれど
不備があって契約書を作り直したりする場合など、
もし間違ってしまっても、ちゃんと手続きをとれば、
誤って納付してしまった税金(印紙代)を返金(還付といいます)してもらえます。

消印をしていても、大丈夫。間違った印紙を貼った文書と一緒に
「印紙税過誤納確認申請書」(国税庁HP)を税務署に提出すると、
確認ののち銀行振込か郵便局を通じて還付してもらえます。

ただし、間違った印紙をはがしたりしてはいけません。「文書に貼ったまま」が重要です。
この手続きができるのは印紙を貼ってから5年以内と期限がありますのでご注意を。

 

バナー(武藤さん)