事務所ブログ『汗まみれ日記』

■ 印紙税のはなし その1 ~貼り忘れたら3倍のペナルティ~

 

印紙税(加工6)

鎌倉の海野税理士事務所よりスタッフ武藤です。
たくさんある税金の中でも事業をしている方にとっては
印紙税はとても身近な、あるいは実は身近に感じていないといけない
税金の一つですよね。でもよくわからないという方、多いのではないでしょうか。
「税務調査が来る!印紙は貼ってある!?どうしたらいい??」
と慌てないためにも、印紙税について少し調べてみました。

■印紙の貼り忘れ、ペナルティは最大3倍!
税務調査をうけて、契約書、領収書など印紙を貼らなくてはならない文書に
もし税務調査で貼り忘れを指摘されたら
どのくらいのペナルティ(過怠税といいます)が課されるかご存知でしょうか?

過怠税のパターンは2つ。
パターン1:貼り忘れていたら、貼り忘れた金額の3倍。
パターン2:貼る金額が少なかったら、少なかった金額の3倍。
とにかく3倍です。

パターン1の場合、具体的に言うと、例えば売上金額が5,000万円の請負契約書には
2万円の印紙が必要です。
この契約書に印紙をはり忘れていたら、過怠税は2万円×3倍=6万円です。
過怠税は罰則金ですから、会社や個人の経費にはできません。
お気づきでしょうか。最初から印紙を貼っておけば、2万円は経費にできたのに
印紙を貼り忘れて、3倍の6万円を払うのに、その6万円は全く経費にはなりません。

じゃあ、もう少し身近な金額で・・・。
受取金額5万円の領収書に200円の印紙を貼り忘れていて
税務調査で貼り忘れを指摘されたら、200円×3倍=600円の過怠税かというと、
実はそうではありません。
過怠税の計算の結果が1,000円未満だったら、過怠税は1,000円となるんです。
過怠税は最低1,000円払わなくてはなりません。

印紙を貼っただけでホッとしてしまってはいけません。
「消印」をしていないことでも罰金が課せられます。
「消印」とは「印紙がもう使えないよ」という印をつけることです。
この消印がなくても、貼ってある印紙と同額の過怠税がかかります。

■間違えて貼っても大丈夫。返金してもらえます!
貼り忘れたら大変!と印紙を貼ったけど、「印紙を貼る必要がなかった・・・」
なんてこともありませんか?

印紙の金額を間違えて多く貼ってしまったり、
貼る必要がない文書に印紙を貼ってしまったり、契約書をつくって印紙を貼ったけれど
不備があって契約書を作り直したりする場合など、
もし間違ってしまっても、ちゃんと手続きをとれば、
誤って納付してしまった税金(印紙代)を返金(還付といいます)してもらえます。

消印をしていても、大丈夫。間違った印紙を貼った文書と一緒に
「印紙税過誤納確認申請書」(国税庁HP)を税務署に提出すると、
確認ののち銀行振込か郵便局を通じて還付してもらえます。

ただし、間違った印紙をはがしたりしてはいけません。「文書に貼ったまま」が重要です。
この手続きができるのは印紙を貼ってから5年以内と期限がありますのでご注意を。

 

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